ムダ毛を薄くするための脱毛なのに、「脱毛でかえって毛が濃くなる」という話をまれに聞くことがあります。本当にそんなことが起こるとしたら、少し怖いですよね。
今回は、脱毛で毛が濃くなる原因と対策について徹底的に解説していきます。
毛が濃くなることを不安に思っている方も、実際に毛が濃くなったと感じている方も、ぜひ参考にしてください。
脱毛で毛が濃くなる?原因は硬毛化(増毛化)!
脱毛後に毛が濃くなったと感じるなら、「硬毛化」という現象が起こっているかもしれません。
硬毛化は「増毛化」とも呼ばれ、硬毛化が起こると本来なら薄く細い毛が生えてくるはずの箇所から濃く太い毛が生えてきてしまうというもの。脱毛の施術時に生えていた毛が濃くなるわけではなく、新しく生えてくる毛が濃くなっているという点が特徴です。
ただ、硬毛化は脱毛後にまれに起こる現象で、脱毛をすると必ず起こるというわけではありません。また、硬毛化は部分的に起こるもの。全身が硬毛化するということはなく毛穴が増えているわけでもないので、その点については安心してください。
脱毛で毛が濃くなる硬毛化が起こりやすい条件や部位は?
硬毛化の原因についてですが、はっきりとした原因は分かっていません。ただ、発毛組織を破壊しきれていない毛穴で起こる現象なので以下のような条件で起こりやすいと言われています。
硬毛化が起こりやすい条件
- 産毛が多い部位や毛が薄い部位の脱毛
- 未成年が脱毛をした場合
- 照射の出力が弱い場合
毛が薄い部位の脱毛で硬毛化
硬毛化は、顔・うなじ・二の腕・背中・お腹など、比較的毛が細く薄い部位で起こりやすい傾向があります。
これは、脱毛機器が毛の黒いメラニン色素に反応して発毛組織にダメージを与えているため。産毛や薄い毛には脱毛機器が反応しにくく、発毛組織を破壊しきれないことが多いのです。
ただ、逆にいえば硬毛化した毛は脱毛機器が反応しやすいので、すぐに効果を実感できます。
未成年が脱毛をして硬毛化
未成年はホルモンバランスが変化している途中で、毛が成長しきっていないことも。
成長しきっていない毛は、硬毛化が起こりやすくなります。成長前の薄い毛には脱毛機器が反応しにくいので、発毛組織を破壊することが難しいのです。
また、ホルモンバランスの乱れが毛の成長に影響を与えることも。ホルモンバランスが乱れやすい未成年は脱毛前の健康状態によく気を付ける必要があるでしょう。
弱い出力の脱毛で硬毛化
硬毛化は、照射の出力が十分でない場合に起こりやすくなります。というのも、照射の出力が弱いと発毛組織に十分にダメージを与えられず発毛組織を破壊しきれないのです。
そして、これはエステ脱毛によく当てはまること。エステ脱毛は医療機関ではないため強い出力で照射をできず、光を使用した脱毛機器は発毛組織にダメージを与えるだけで破壊することはできません。
本当に硬毛化?脱毛には他にも毛が濃くなる原因が!
毛が濃くなる現象については、硬毛化以外の原因も少なからずあります。
硬毛化の対処法について知ることも重要ですが、まずは硬毛化でない可能性にも目を向けてみましょう。
自己処理をすると毛が濃く見える
カミソリやシェーバーなど、ほとんどの自己処理では毛の根元を剃ることになります。毛の根元は毛先よりも太くなっているので、剃った毛の切り口も太くなり、毛が目立って濃くなったように感じることも。
毛が伸びてきても濃いと感じるようであれば硬毛化の可能性がありますが、脱毛の直後や毛が短い段階で濃いと感じるのは自己処理が原因かもしれません。
ホルモンバランスが乱れて毛が濃くなる
脱毛に関係なく、日頃の生活の中でホルモンバランスに大きな変化があると毛の太さや量に影響が出ることがあります。
こうしたタイミングが脱毛の施術と重なると、脱毛が原因で毛が濃くなったと勘違いしてしまうこともあるでしょう。
ちなみに、脱毛機器が直接作用するのは皮膚までで、基本的に内臓やホルモンに影響するということはありません。
脱毛で毛が濃くなったらどうすればいい?対策は?
ここまで毛が濃くなる原因をいくつかご紹介してきましたが、それらに対して具体的にどのような対策をすればよいのでしょうか。
硬毛化のリスクを完全になくすことは難しいですが、有効と考えられる手段についていくつか解説していきます。
期間を空けて様子を見てみる
硬毛化は新たに毛が生えてくるタイミングで起こるので、脱毛直後に毛が濃いと感じるときには硬毛化でない可能性が高いです。
自己処理が原因で毛が濃く見えている場合は、毛が伸びてくれば気にならないことがほとんど。また、脱毛後2~3週間が経つと再生できなくなった毛が抜け始めるので、慌てずにしばらく様子を見てみましょう。
ホルモンバランスの変化で毛が濃くなっている場合も、基本的には毛の生えかわりに合わせて徐々に改善していきます。
ただし、ホルモンバランスが乱れていると毛の生えかわりに影響が出ることもあるので、生活習慣には気を付けてください。
強い出力の照射で脱毛を続ける
脱毛の施術時に生えていなかった毛が伸びてきた際に濃いと感じるのであれば、硬毛化の可能性が高いです。
硬毛化を予防することは難しいですが、硬毛化した毛も毛には変わりないので、他の毛と同じように問題なく脱毛できます。発毛組織を破壊してしまえば毛が生えてくること自体がなくなるので、必要以上に気にせず脱毛を続けてみてください。
ただし、発毛組織を破壊できなければ意味がありません。スタッフと相談しながら照射の出力を強めるよう検討してみることをおすすめします。
また、注意点として重度の日焼けや黒ずみがある場合や肌に炎症がある場合には照射の出力を強められません。日頃から保湿やUV対策に努めて肌を健康な状態に保ちましょう。
加えて、硬毛化が心配な方はエステ脱毛より医療脱毛で脱毛するのがおすすめです。理由は以下の通り。しっかりとした出力で照射ができる医療脱毛は、硬毛化した毛の脱毛に非常に有効といえます。
硬毛化に医療脱毛がおすすめな理由
- 医療脱毛は強い出力で照射ができるので硬毛化した毛にも効果が高い
- エステ脱毛や家庭用脱毛器は出力が弱いので硬毛化した毛を薄くすることが難しい
- 医療脱毛は発毛組織を破壊できるので毛が生えてくること自体がなくなる
- エステ脱毛や家庭用脱毛器は発毛組織にダメージを与えるだけで破壊することはできない
脱毛効果を高めるには?毛が濃くなる硬毛化も怖くない!
前述したように、発毛組織をしっかりと破壊できれば硬毛化は避けられます。また、もし硬毛化してしまったとしても脱毛効果が高ければ他の毛と同じように問題なく脱毛することが可能。
医療脱毛を選ぶことや照射の出力を上げることで効果を格段に高められますが、その他で脱毛効果を高めるためにできることはあるのでしょうか。脱毛効果を高める方法を以下にまとめてみました。
脱毛効果を高める方法
- 毛の周期に合わせて2か月以上施術の間隔を空ける
- 脱毛前後だけでなく日頃から保湿を心掛ける
- 日焼けや黒ずみをつくらないように注意する
- 生活習慣や食事の栄養バランスを整える
- 脱毛テープや毛抜きなど毛を抜く自己処理をしない
毛の周期に合わせて施術の間隔を空ける
毛には生えかわりの周期があり、それに合わせて脱毛をしなければ脱毛効果はぐっと下がってしまいます。基本的に2か月以上は施術の間隔を空けるようにしましょう。
また、施術の回数を重ねて毛の量が減ってきたら間隔を広げていくのがおすすめ。間隔を広げる具体的なタイミングには個人差があるため、脱毛の進み具合を見ながらスタッフに相談してみてください。
日頃から保湿やUV対策を心掛ける
肌が乾燥していて硬いと、光やレーザーが発毛組織まで届きにくくなるため効果的な脱毛ができません。脱毛の前後だけでなく日頃から保湿を心掛けて、潤った柔らかい肌を保ちましょう。
加えて、日焼けや黒ずみがあると、照射の出力を弱めたり照射を避けることになりかねません。UV対策をしっかりと行って日焼けを避け、黒ずみに繋がるような摩擦の起きる行為や締め付けの強い服装には注意してください。
毛を抜く自己処理はしない
毛を抜く自己処理も、脱毛効果が落ちる原因の一つ。脱毛機器は毛の黒いメラニン色素に反応しているので、脱毛前に脱毛テープや毛抜きなどで自己処理をしてしまうと、表皮にメラニン色素が表れず脱毛機器が反応しません。
2ミリ以下であれば多少毛が伸びていても問題ないので、脱毛前の自己処理にはシェーバーを使うのがよいでしょう。
レーザーの種類にこだわる
医療脱毛で脱毛している方であれば、レーザーの種類にこだわるのも効果的です。
医療脱毛のレーザーには波長によって種類があり、それぞれ効果のある毛質や肌質が微妙に違います。痛みにも違いがあるので、色々な条件を踏まえて自分に合ったレーザーを選んでみましょう。
毛が濃くなる硬毛化もしっかり脱毛すれば問題なし!
内容のまとめ
- 脱毛後に毛が伸びてきた段階で濃いと感じたら硬毛化や増毛化の可能性が高い
- 脱毛の直後に毛が濃いと感じたら自己処理やホルモンバランスが影響している可能性もある
- 毛が細く薄い場合や照射の出力が弱い場合は発毛組織を破壊しきれず硬毛化が起こりやすい
- 硬毛化した毛も支障なく脱毛できるので他の毛と一緒に脱毛してしまえば問題ない
- 医療脱毛なら硬毛化のリスクが低い上に硬毛化してしまった毛も早く確実に脱毛できる
- スタッフに相談して可能であれば照射の出力を強めることも効果的
- 脱毛効果を高めるには毛の周期に合わせて施術の間隔を空け日頃から肌のケアに努める
- 医療脱毛なら毛質や肌質に合ったレーザーの種類を探るのもおすすめ
脱毛後に毛が伸びてきたタイミングで毛が濃いと感じたら、硬毛化や増毛化の可能性が高いです。
硬毛化は、脱毛で発毛組織を破壊しきれなかった毛穴で起こる現象。そのため、毛が細く薄い場合や照射の出力が弱い場合に起こりやすいといえます。
ただ、硬毛化した毛も脱毛は可能。脱毛してしまえば毛が生えること自体がなくなるので、気にせず脱毛を続けましょう。
ポイントは、脱毛効果を少しでも高めること。医療脱毛は医師が常駐している医療機関なので、強い照射力で発毛組織を破壊できます。硬毛化のリスクを下げ、硬毛化してしまった毛も効果的に脱毛できるでしょう。
可能であれば照射の出力を強めたり、レーザーの種類にこだわるのもおすすめです。
また、効果的な脱毛には、毛の周期に合わせて2か月以上は施術の間隔を空けることが必須。
さらに、日頃から保湿やUV対策を心掛けていれば照射の出力を下げたり照射を避けるというような事態にならず脱毛効果も上がります。
このように、効果的な脱毛を続けていれば硬毛化を必要以上に心配する必要はありません。